尾道市立美術館特別展「かわぐちかいじ展」のオープニングイベントに行ってみた

 今回、尾道にある尾道市立美術館にて、「かわぐちかいじ展」が開かれたので、そのオープニングイベントと、サインをもらいに早速行って参りました。

8:30 美術館前


 軽く飯を食いつつ車を走らせ、8時半頃に千光寺の駐車場に車を止めて美術館へ。



 そこでは、既に十何人かの方が列を作って待っておりました。
 客層は老若男女様々。少なくともオタクではなさそうな感じです。
  普段並ぶと言ったらオタク系イベントで同類の人々の間でおしくらまんじゅうされるのが常である自分にとっては中々新鮮な光景でした。


 とはいえ、私の後ろに並んでいた人などはこの個展を見るためにわざわざ九州から列車で着ていた、と言っていましたから、一見して普通でも皆熱心なファンなのだろうと思います。40年も活動しておられるわけですから、各年代に浸透していても何らおかしくないですしね。



 さて、そうして列で待機をしておりますと、一台の車が美術館前に乗り付けました。
 普段、ここは車両通行禁止のため、ここまで車が来るということはほとんどありません。
 誰だろう、と思っておりた人を見てみたら



 かわぐちかいじ先生が普通に降りてきました。
 その時は、裏口とかから入るんじゃないのか!と驚いたのですが、今考えるとこのあと正面玄関でオープニングイベントがあったので、その関係で裏口ではなくここで降りたのでしょう。
 同じく入り口にいた来賓の方々と親しげに挨拶を交わしながら、先生は奥に消えて行きました。


 そんなこんながあるうちにどんどん後ろの列は伸びてゆきました。並んでいた場所からは最後尾が見えなかったので、最終的にどれほど並んだかまではわからなかったですが・・・


9:00 オープニングイベント

 9時になると、予定通りオープニングイベントが開始されます。
 このオープニングイベントは尾道マンガ大賞の表彰式も兼ねており、川口先生が直々に賞状などを送られていました。


 しかしながら、これ以外には来賓挨拶とかわぐち先生がスピーチされているのはわかったのですが、並んだ位置が悪かったのと音響が小さすぎるのとで、その他に何をやっているかはあまり良くわからず。
 引き続き待機列で待っているうちに式典も終了していました。
 式典の終了にあわせてサイン会の整理券が配布された後、列を作って美術館へと入場してゆきます。

9:30 かわぐち兄弟スペシャトーク


 さて、中にはいってしばらく展示物を見てまわり、最後の方にある一番大きな第五展示室に行くと、ちょうどそこでスペシャトークイベントが始まるところでした。
自分が入ってきてからほとんど間をおかず先生が入ってきて所定の位置へ移動してきたので、自分はそれを追っていきました。そのためか、図らずも前から二列目という絶好の席をゲット。


 先生と、実弟のかわぐちきょうじさん。
 ちなみに、かわぐちきょうじさんも、数年前に「小林和作伝 花を見るかな」という漫画も出版しております。
 スペシャトークについては、兄弟揃ってこんな場で会話することがないからか、多少ぎこちなさもありつつ進んでいました。


 内容については、きょうじさんが「昔は私のほうが絵もうまくて、昔市長賞をもらったときには、かいじのほうは佳作か何かだった」というエピソードを披露
 それに対し「そんなの覚えてないよ。」と笑いながらこたえたあとに「昔はきょうじのほうがうまくて、それを見ていたような感じでしたが、近所の友人に声をかけられてすぐに飛び出していくのもきょうじの方だった。私は絵の才能はなかったが、根性とか根気とかは私のほうがあったんでしょうね。」というやり取りが印象に残りました。


 もうひとつ印象的だったのは、かつての先生の仕事場にきょうじさんが訪れた時、「5つの灰皿全部にタバコが山盛りになっていて、足元には栄養ドリンクが大量に転がっていた」という、それこそ漫画のような仕事場であったことに驚いたというエピソード。
 それにたいして先生曰く「当時は週刊連載のサイクルがいまいちつかめてなかったので、とんでもないスケジュールになっていたからそうなった。今はサイクルもできているので、ちゃんと朝起きて夜寝る生活ができてます」とのこと。それに加え「弟はゴルフだレジャーだ色々やってますが、わたしは眠れさえすればそれで幸せなんです」のだそうで。
 「ここの原稿を見ていて思い出すのはこの時眠たかったなー、っていうことばかり」とも言っておられましたので、その時眠れなかった分今眠れる喜びをかみしめておられるのだろうな、と思いました。


10:30 サイン会


 スペシャトークが終わった後、10:30からは隣のホールでサイン会が行われました。
 形式としては、会場で売られている対象の書籍を購入し、そこにサインしてもらうといういう非常にポピュラーなもの。
 対象の書籍は「僕はビートルズ」「兵馬の旗」「ジパング画集 KAI」の3冊。自分は今連載を追っている「僕はビートルズ」を選んで、こちらにサインしてもらうことに。



 こんな風に、列が形成されています。



 にこやかにサインする先生。
 個人的には、サインをしてもらっている時に「手の怪我はもう良くなりましたか?」と聞いて「おっ」という顔をしてくださったのが大変嬉しかったです。



 で、これがその時のサイン。
 右上に苗字を書いていただいたのですが、最近は転売防止のためか必ず名前を入れるようにしてるみたいですね。


 そうして首尾よくサインを頂いてから下のミュージアムショップへ行き、クリアファイルと名刺の台紙を購入してから帰路につきました。
 ホントはゆっくり見たかったのですが、なにぶん人が多かったのでまた人がいないときにゆっくり見ようと思います。



 今回オープニングイベントに参加してみて驚いたのが、様々な年齢層の方が来られているということでした。男性人気が高いとは聞いていましたが、それ以上に幅広い人気があるようです。

 中の展示については触れていませんが。行かれてからのお楽しみということで、ここでは伏せておくことといたします。
 是非、会場まで脚を運んでみてください。