C79へ始発で行ってきました。
「初めての年末年始の東京でいろんなコトやってみようシリーズ」の第一弾、「冬コミに始発で行ってみる」です。
夏コミには学生時代に夏休みを利用して何度か参加したことがありますが、冬コミにはついぞ参加したことがありませんでした。
それと、これまで好きになったジャンルがコミケにおいてことごとくマイナーだったので、そんなに血眼にならずとも自由入場になった辺りでいけば、お目当てのものは大体手に入りました。そのため、そんなに必死になってコミケに行った経験というものがそもそもないのです。
しかし、今回の2日目のお目当てサークルはすべて東方。
やる前から激戦が予想されているエリアであります。
企業ほどではないとはいえ、早く行くに越したことはないでしょう。
これはいい機会だということで、コミケに初めて始発で行ってみることにしました。
一日目
さしあたって一日目は、昼からブラっと行くことに
そこで早速、昔から贔屓にしていただいている方のサークルやジャンルに顔を出しました。
このジャンルの方とのお付き合いも長らくさせていただいているのですが、お会いした方皆様お元気そうでなにより。
ごく短時間ながら売り子をしてみたり、名古屋土産を頂いたりと楽しく時間を過ごしました。
そのほかとして、本業?である聖地巡礼関連のサークルを物色。
普通のガイドブックが取り扱わないが故の反動か、やたら気合の入ったものもちらほら。
帰ってから早速それを眺めた後荷物にまとめ、明日のことを考えつつ10時には就寝。
AM5:00 都内某所
さて、この日は4時半に起きて簡単な身支度をした後、意気揚々と新木場駅行きの有楽町線に乗り込みました。
乗り込んでみると、始発にもかかわらず、既に立っている人がちらほら居る程度には人がおります。
無論、それで済むはずもなく、現場に近づく頃には結構な人出
車内から見てみると、ここで既にもう何人かが全力疾走でホームの階段を駆け上がり、「走らないでください!」「落ち着いてください!」という駅員の怒号が聞こえてくる有様。
これと同じことが新木場で起こるのか・・・と、多少のラッシュやダッシュは覚悟していたものの、やはり色々考えるものがあります。
AM5:30 新木場着
新木場〜新木場〜と、到着した駅名を告げるが早いか、ドアが空いた瞬間に何人もの人が最寄りの階段へ集結し、あっという間に黒山の一団が形成されました。
そして、上がりきったかと思うと今度は改札機まで一直線、皆脇目もふらずに改札を目指します。改札を抜けたら今度はりんかい線の改札を通り、そしてそのまま電車へ乗り込むわけです。
しかし、りんかい線の電車は既に自分が来た時点でみっちりすし詰め状態。
何とかスキマを見つけて入り込んだような状態でした。
とはいえ、これも二駅の辛抱です。
AM5:45 りんかい線国際展示場駅
押し合いへし合いするのを何とかこらえると、いよいよ東京ビッグサイトの最寄り駅である国際展示場駅に電車が到着。
その瞬間、まるで漏斗から砂が落ちるように車内からから人が消え、最寄りの階段に集結します。
流石に最寄り駅だけあって、人数もダッシュも新木場や豊洲の比ではありません。「走らないでください!」「押さないでください!」という怒号も何処吹く風、少しでも良い位置を確保しようと皆必死で走り抜けます。(良いことではないので真似しないよう)
そして、これまた改札で滞留するわけですが、やはりこれも新木場の比ではありませんでした。
改札の外にはこの様子を見ようという出待ち組が数十名
彼らは一体どこから来たのか、そんなところにいて大丈夫か?など、疑問はつきません。
さて、国際展示場を出た辺りで舞浜方面から来た友人と合流し、スタッフの誘導に従って東館待機列方面へと向かいます。
当然のことながら、出た人の分だけ列ができるわけですから、東待機列に向かうまでの列の時点でこの有様
ましてや、この日は人気の東方スペースが東館に控えているため、なおのことそれが激しくなっています。
多少もみくちゃにされつつ駅から歩いておよそ十分。
ようやく東館待機列に到着、徹夜組の死屍累々の状況を横目にしつつ、待機列B-2へ
電車でもみくちゃにされた後は、ここから4時間の寒中耐久レースが始まるわけです。「コミケは戦場である」との言葉は決して嘘偽りではないことを、この時点で改めて実感しました。
AM7:00 待機列あれこれ
待機列についている間、何をして過ごすかは人によって様々です。
カタログで本日行くサークルを改めて確認する人あれば、カードゲームに興ずる人もあり。狩りをするものもおれば、彼女と親交を深め合う者もあるなど、まさに人それぞれ。
かくいう自分は、前日にカタログを手に入れた関係もあって「頼まれたサークルが大手だから先に行かないとなぁ…」などということを考えながら、ずっとサークルカットやマンレポを眺めておりました。
その時の格好がこちら(友人撮影・演出あり)
写真だけ見れば完全に不審者ですが、これでもコミケではまだおとなしい方です。
ちなみに友人はこの間狩りに興じておりました。
さて、待機列は寒いものですが、それを温めてくれる店舗も幾つか出ています。
かつてのコミケでは、待機列周辺に出店が出ていたそうですが、今ではこうして車両型の店舗が出店としての機能を立派に果たしているわけです。
そして、並ばなければ何も出来ないのがコミケという言葉を実感するのもここ待機列であります。
まず、このように出店でも並ばねばシチュー一つ買うこともかないません。
トイレは自分の行った時点(7:30分ぐらい)ではすいていたのですが、翌日の3日目では会場前既に1時間半もの待機列が形成されていた、といいます。
ここは始まる前からまごう事無き戦場なのです。
そして、待っている間にもどんどん待機列が形成されます。8時前の時点ですでに会場近くの駐車場は人で埋まり、海側の広大な駐車場に待機列が形成されます。
先ほど日の出の時には落ち葉のひとつもない、がらんどうな空間だった駐車場が、徐々に人で埋められていく様はある種壮観です。
そんなこんなで待機列を眺め、寒い体をカイロでなんとか温めつつ、開場を待ちます。
AM8:30 列移動開始
「狩りをしている人はクエストをやめて準備してくださーい!」
「彼女と付き合っている人はしばらく合うのをやめにして目の前のことに集中してくださーい!」
という、スタッフの素敵な文句が待機列いっぱいに響くと同時に、待機列で座っていた人が一斉に立ちます。これから列を移動して会場近くに並ぶわけです。
列移動が始まると同時にカラーバーを持って立ちふさがるスタッフたち。某動画のスパルタ人さながらです。
さて、列移動が始まったと行っても始発組の中でも後のほうに並んだ我々がすぐに移動できるわけもなく、しばらくは前の列が流れていくのを眺めるばかり
前を流れる列を見ていると、いろいろな人がいるものです。特にこの日は東方の日で有ることもあってかZUN帽率が非常に高い。
ZUN帽のみならコスプレ扱いされないためか、この時点で装着している人が多々おります。
AM9:30 会場前
さて、列移動が開始して一時間ほどたった頃、ようやく我々の列も異動を開始、そのまま会場のちょうど正面あたりまで移動します。
この時点で、先程の駐車場は既に半分以上が人で埋め尽くされてます。
前を見ても後ろを見ても黒山の人だかり。黒髪・黒服率が高いためか、比喩冗談抜きで向こう側まで黒一色です。
会場前は先ほど列移動された人たちで埋め尽くされています。
彼らが入らなければ我々は入れないのですから、この辺りが入れるようになった時点で中はどのような惨状になっているのか・・・毎度のこととはいえ、あまり想像したくないものです。
そのようなことを思いつつ、開場を待ちます。
AM10:00 開場
いよいよ10時になりました。会場中に拍手が響き渡ります。
その途端、「走らないでください!」という大声と共に前の列が一斉に会場の中に入っていくのが見えます。
殆が男であることを考えると、この人達の多くが東方ブースに行っているものと思われるので、やはり東方ブースの戦争具合は噂に違わぬものになるとこの時点で腹を決めました。
とはいえ、お目当ての東方ブースに行く前に、自分は頼まれたサークルに行かなければなりません。
東方ブースのある東2.3はまず友人に任せ、入場できた途端に腐女子たちの流れに乗って東4のシャッター待機列へ。
しかし、自分が行った時点で、そのサークルはこの有様。
そうまでして買う相手でもないので、即諦めたのは言うまでもありません。
最大手ならそう言えよバカ!と頼んだヤツへの怨嗟の言葉を吐きつつ東方ブースのある東2へ取って返します。
さて、東方ブースに行きましたがやはりそこはもう人でぎちぎち。
しかも各々がお目当てのサークル目指しているわけですから、通路の各所で押し合いが起こっている始末。
特に壁付近は壁サークルの待機列と誕生日席の待機列が入り交じるため、非常にカオスなことになっています。
自分はというとこの人ごみをかいくぐりつつお目当てのサークルの本を着実にゲットしていきます。
しかしながら、先に東4に行ってしまったせいでお目当てのサークルの色紙配布に間に合わず、ここでまた頼んだ奴に怨嗟の言葉を吐いたわけです。
AM11:00 会場内
さて、午後11時を回ると新刊が完売するサークルもちらほら出てきます。
お目当ての本を手に入れた人たちが今度は各所に散らばると同時に、比較的遅い時間に待機列についていた新規の入場者も加わるため、混雑具合がピークを迎えるのもこの時間帯です。
特に酷いのがグッズ売場周辺で、皆売られていくものを眺めるために通路が極めて狭くなり、人の離合ができなくなることもしばしば。
そのひどさたるや、一時はこの近辺がスタッフの手によって一歩通行規制がかけられるほど。筆者のようにすれ違いざまに脇腹を殴られる者も出てきます。
とはいえ、これでもまだ前回の夏コミや例大祭よりましだというのですから、前回はどれほどひどかったのか・・・
そんな状況下で人をかき分けかき分け、ネタになりそうなグッズを物色し、目についたらすぐさま購入。
「迷うぐらいなら買う」はコミケの原則です。
東方スペース混雑の理由
ちなみに、なぜ東方ブースがかくの如き激戦区になりやすい理由は色々あります。
人気が高い、というの確かなのですが、それだけではないのです。
まず、「マイナージャンルの保護」という運営の方針によって、メジャージャンルである東方は、応募サークルの多さに対して当選サークルの数を思いっきり絞られてしまいます。
そのため、作品の人気に対し与えられるスペースが極めて狭く、その分そのジャンル目当てに来た人々がそのスペースに押し込められてしまう、ということになります。これが第一の理由。
次に、サークルの数が絞られることによって、他ジャンルであれば誕生日スペースや壁スペースに配置されるようなサークルまでもが、普通の島スペースに配置される事態が起きるわけです。
一つ一つのサークルの質や人気度合いの平均値が高くなる分、それを求めてくる人の数も多くなる。
そのため人が集中してしまう、というわけです。これが第二の理由。
さらに、東方ジャンルではそのスペース配置の不合理さ故に「島スペースに長い待機列が発生する」という、他のジャンルでは稀有な現象が起きます。そうでなくともスペースの前で人が貯まるのは日常茶飯事。この待機列のせいでさらに流れが悪くなってしまい、通路に人がぎゅう詰めになってしまう・・・というわけです。
もちろん、運営側も行列が予想されるサークルの配置については気を使っているとは思います。しかし、C78における「幻想少女大戦・紅」の頒布時のように、配置が決まってから爆発的人気が出るケースが往々にしてあるため、予想が付けづらい部分も大きいのです。
東方スペースが戦場と言われる理由として、ファンのマナーの悪さが多く原因に上がっていますが、それだけでなくこういう物理的な要因があの混雑に拍車をかけているわけです。
地方のオンリーイベントでもない限り安息の地はない、それが東方です。
AM12:00 個人的終了
さて、そんな事をしているうちにあっという間に集合時間の12時になりました。
その後は、友人と一緒にシャッタースペースを物見遊山し、少なめのところがあれば並んで購入するなどした後、ホテルに帰ります。
さて、ホテルに帰ったら早速2日目の戦果の確認。
友人と共に「2冊購入協定」を結んでいたのでまずは2冊買った同人誌を交換しあい、その後は軽く中を眺めます。
これが今回2日目の戦果。
財布のひもを緩めた結果がこれだよ!
…後悔はしておりません。反省はしてますが。
正直、こんなふうに戦利品としアップできるほどものを買い込むなんて思わなかった。
前述のとおり、一日目の分は実家に送っているため、これで全部ではありません。
なんだかんだ言って、まあ色々得るものは大きかったように思います
特に、普段地元ではオタク趣味を全開にすることがないので、こういう場でおもいっきりはっちゃけることができるのは大変清々しいものです。
こういう清々しさを得られる希少なイベントですし、またこういう形で参加したいところです。
参加された皆様大変お疲れ様、そして、ありがとうございました。